アーティストから作品発表の極意を教わる。


大学時代の友達の結婚式で、アーティストをしている友達と話した。

私が仏さんを彫っている上で考えていることについて色々なアドバイスをくれた。

 

 

作った物の価値を高めるにはパッケージングが大事であること。

作品を包む紙が新聞紙であってはいけない。

発表の場としてのサイトを作るにしても、

ちゃんと背景の素敵なロケーションを選んで写真を撮るとか、

作品を作るに至った過程や思いを文章にして添えるとか、

見る人に物語を感じて貰わなければいけない。

落款ひとつあるだけでも見る人の印象は大分違うよ。

そう言われた。

 

ブランディング。あるいはプロデュース。

アイドルプロデュースと似ていると思った。

傍から見れば価値の無いものに映るかもしれないあやふやなものの光っている部分を知っている人が

その光を他の人にも見えやすくする作業。

そう考えると、とても面白いものに思える。

 

 

あと、個展をやるのは一番最後だとも言われた。

個展を今年の目標に定めていた私、早くも心がくじける。

 

まずは50体つくれ。

それから○○○をして(・・何て言われたか忘れてしまった)

三つ目に個展、だそうだ。

 

また、個展もただやればいいというものではなく、

ちゃんと格のある場所を選べ、とも言われた。

安くできる市の公民館でやろうと考えていた私・・。

 

とにかく第一線でやっている人の言葉はとても含蓄があって

自分が今までの人生で欠片も想像しなかったようなことを考えているんだなあと思って、感心した。

感心してる場合じゃないですね。

 

この友達は約10年前から

一日一枚をモットーに、絵をweb上で発表している。

たぶん2000枚は行ってると思う。

それが彼女の何より尊敬できる所であり信頼できる所だ。

つんく♂先生も1500曲以上書いている。

口であーだこーだ言うばかりで何も作らない・見せない人はたくさん居るけど

多作な人はちゃんと戦っている。

友達は仕事で忙しい日も必ず3時間かけて絵を仕上げていたそうだ。

そういう人が自身の経験に基づいて言うことには価値がある。

 

他にもいろいろ教えてくれた。

まずはペンネームを決める所に時間をかけたこと。

最初は女の子の絵ばかり描いていたけど、自分が絵を通して人に伝えたいことを考え直した結果、日本の伝統や祝祭的なものを描く方にシフトしていったこと。

伝えたいものは日本人よりも外国の人に伝わる気がしたから、サイトに英文も入れるようにしたこと。

見てもらいたい人のターゲットを見極めることが大事なこと。

私の彫っている仏像は仏教というよりも神道的世界観に近いという指摘、等々。

 

結婚パーティーだったのに、新郎がなぜかCHAGE&ASKA「太陽と埃の中で」を熱唱している脇で

友達の話に聞き入ってしまった。

いいパーティーだった。


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